「大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異」見学レポート Vol.2

さてさて、国立科学博物館「大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異」の
レポートVol.2をお送りします企画部のP.Gです。

前回は、いかに実物化石が多いかという話をしましたが、
第2弾は「化石の宝庫 ゴビ砂漠」ということにスポットを当てたいと思います。

ゴビ砂漠は、恐竜たちがいた時代は緑と水が豊かだったと言われています。
しかし砂漠化したため人間の生活には適せず、開発されないまま残りました。

また、ゴビ砂漠の広大な土地はそれ自体が大きな盆地らしく、
さらにその中で、断層運動によっていくつかの小さな盆地に分断され、
それぞれ別々の大地変動を受けたようです。
そのために、地表に表れている地層が場所によって違うという
特殊な、化石研究には最適な状態になりました。
そのことがゴビ砂漠の化石がバリエーションに富んでいる大きな理由のようです。

化石は、完全に地中に埋まっている状態では見つからないですし、せっかく地面に表れても時間が経ちすぎれば風化して無くなってしまいますから、地表に一部分がちょっと出たくらいのタイミングで発見されるのが一番いいわけですが、ゴビ砂漠の場合は、場所によって年代の違う地層が何種類もあるというわけです。

年代的には大きく分けて
1億7410万年前
   ↓ ジュラ紀中・後期
1億4500万年前
   ↓ 白亜紀 前期
1億50万年前
   ↓ 白亜紀 後期
6600万年前

の化石が出るようですが、恐竜の化石は主に
白亜紀前期の1億1000万年前から
白亜紀後期の6600万年前
にかけて出ています。

小さな盆地に分断され、その場所ごとに別の年代の化石が出るといいましたが、
大きく分けて次の4種類の場所が有名です。

1 ゴビ砂漠の右上のあたり
地名:フレンドゥフ(意味:茶色い丘)
年代:1億1000万年前(白亜紀前期の後半)
地層:フフテグ層
2 ゴビ砂漠の右下のあたり
地名:バイシンツァフ(意味:家の形の崖)
年代:9000万年前(白亜紀後期の前半)
地層:バインシレ層
3 ゴビ砂漠の中央あたり
地名:ツグリキンシレ(意味:豊かな台地)
年代:8000万年前(白亜紀後期の後半)
地層:バルンゴヨット層/ジャドフタ層
4 ゴビ砂漠の左下あたり
地名:ブギンツァフ(意味:待ち伏せの崖)
年代:7000万年前(白亜紀後期の最末期)
地層:ネメグト層


そして、今回の展示会のコースもこの順番に進んで行きます。
このあと
5 大量絶滅の時代
6 恐竜研究室

と続いてエンディングに向かうわけです。
大恐竜展 コース
〈コース案内図〉

ただし、ゴビ砂漠の堆積物は大陸内部で形成され海成層が無いため
正確な時代を決めることが難しいんだそうです。
現状では大まかな時代区分しか分かってないらしいですよ。

それぞれの代表的な化石は
1 フレンドゥフ(1億1000万年前/白亜紀前期の後半)
●プシッタコサウルス ●イグアノドン類 ●ハルピミムス
●トオドロン類 ●ネメグトサウルス類


2 バイシンツァフ(9000万年前/白亜紀後期の前半)
●ガルディミムス ●オルニソミムス類 ●テリジノサウルス類
●セグノサウルス類 ●アラシャサウルス ●ハドロサウロイド類
●アムトケファレ ●アンキロサウルス類 ●アズダルコ類


3 ツグリキンシレ(8000万年前/白亜紀後期の後半)
●ヴェロキラプトル ●プロトケラトプス ●ピナコサウルス
●サイカニア ●バガケラトプス ●トオドロン類(最登場)
●シュヴウイア ●インゲニア


4 ブキンツァフ(7000万年前/白亜紀後期の最末期)
●オピストコエリカウディア ●タルボサウルス ●サウロロフス
●デイノケイルス ●ガリミムス ●モノニクス ●ザナバザル
●アヴィミムス ●リンチェニア ●ノミンギア
●ホマロケファレ ●アンキロサウルス類

など

ふぅー、頑張って書きましたが、恐竜の名前って
なんでこんなによみにくいんでしょか?
しかし本当にたくさんの恐竜たちが集まってくれました。

前回も書きましたが、つくづく思うのは、
実物化石は違うなということ。


レプリカはやはり、どんなに形がそっくりでも作り物という感じが出ています。
それに比べて実物は、色、質感、荒れ具合、傷、
とにかくすべてがすごい存在感をアピールしています!
これは直接見てみないと感じられないと思いますよ!


あ、ちなみに、展示物はこの他にも
5 大量絶滅の時代
6 恐竜研究室
のコーナーにたくさんあります。

私が印象的だったプロトケラトプスの赤ちゃん15体の化石も恐竜研究室のコーナーでした。
IMG_2937.jpg
〈カロラータフィギュア ディノボックスVol.1 プロトケラトプス〉


ついでに、最後のところで、今回の主役のお二人、
タルボサウルスとプロトケラトプスのさまざまな標本と解説があります。
特にタルボサウルスの全身骨格標本(レプリカ)と
大きな頭骨2つ(実物)が並んでいますが、
結構みなさんタルボサウルスの頭骨と一緒に記念撮影されてましたね。
確かに絵になる構図で、しつこく写真撮ってました。
(全体写真を撮るため人がいなくなるのを待ってて、イラっとくるくらい)

タルボサウルスの大きな頭骨と一緒に写真を撮りたい方は今すぐ恐竜展へどうぞ。

恐竜展のレポートは、しつこくもう1回だけ記事を書きます!

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この記事へのコメント

  • tomtom

    内容満載のレポート圧巻です。
    昨年行ってきましたが、また行きたくなりました。
    2014年02月06日 11:27